商品説明：
　錐面とポイントの形状を明確に残し、絶妙な美しさを保って溶解されたインドのクル渓谷産のエッチドクォーツです。柔らかに溶かされた錐面に多量のトライゴーニックが刻まれています。

＜Kullu Valley＞
　"Valley of the Gods"とも呼ばれるクル渓谷は、インド北部のヒマラヤ山脈西方に位置する産地で、マナリ(Manali)やパルギ(Palgi)、ダーラ(Dhara)、マニハール(Manihar)、マニカラン(Manikaran)、パルバティ渓谷(Parvati Valley)等の水晶の名産地に囲まれています。鉄分の優しい薄ピンク色に染まった、端正でスタイリッシュなものから、ワイルドで独創的な形状を示すものまで、バラエティに富んだ水晶が産出されます。中でもアイスクリスタル(Ice Crystal)またはニルヴァーナクォーツ（Nirvana Quartz）とも呼ばれるエッチドクォーツは長年人気を博しています。

各鉱物の特徴：
＜蝕像水晶(エッチドクォーツ/Etched Quartz)- SiO₂ / Trigonal - ＞
　地中の温度や圧力の変化、フッ化水素を含んだ熱水の浸蝕等により水晶が溶解されることで、表面に蝕像ができたり、その後の再結晶も伴って独特の複雑な形状が造られたりします。これらの様相が結晶構造の手掛かりとなるため研究にも利用されます。

▲▼　部分部分でエッチングの深さに差はありますが、ほぼ全身を溶かされながらも美しいポイントの形状がしっかりと残されています。

▲▼　柔らかな手触りとなった山肌には、トライゴーニックが大量に刻まれています。トライゴーニック(▽)が連なったり重なったりすると、残された中洲部分がその逆向きの三角形(△)に見えることがあります。が、こちらの面には、そのパターンではない、いわゆる成長丘としてのレコードキーパー(△)も混ざっているように見えます。

▲▼　菱形にえぐられた柱面の格好良さがたまりません。所々透明度の高い面が残されているのも嬉しいです。

▲▼　エッチドクォーツの様々な魅力を存分に堪能できる、絶妙なバランスで溶解された稀少な美標本です。