商品説明：
　五角形の面が形作るインパクトたっぷりの異形の外観から、ポリヘドリッククォーツまたはポリゴナルクォーツと呼ばれるチェコ産の珍標本です。様々な角度からその特異な形状や成長の軌跡を観察できる、理想的な標本だと思います。
　繊維状の微細な石英が放射状に集合した球形の塊をスフェルライト(Spherulite)と呼びますが、隣接するスフェルライトが互いに成長して隙間の無くなるまでぶつかり合うと、それぞれ五角形の面を形作りながら直線的な境界線を描きます。一般的な球形のスフェルライトは瑪瑙の一番外側の層やノジュールの内壁に生成されている姿が良く知られています。本来玉髄(Chalcedony)もしくは瑪瑙（Agate）の一部として分類されるのが適切かもしれませんが、チェコの古典的産地ではその特徴的な五角形の外観からポリヘドリッククォーツ(Polyhedric Quartz)またはポリゴナルクォーツ(Polygonal Quartz)と呼ばれています。

各鉱物の特徴：
＜水晶(クォーツ/Quartz)＞
　肉眼で結晶の形状が確認できる石英のことを水晶といいます。実際には様々な種類や形状がありますが、透明度が高く六角柱状で三角形の錐面を持つのが一般的です。
＜玉髄 (カルセドニー/Chalcedony)＞
　微細な石英の緻密な集合体で、我が国でも鍾乳状や仏頭状、花弁状、そろばん玉型など豊富なバラエティで産出します。青玉髄(Blue Chalcedony)の着色は、微量の鉄イオンによるもので、赤色系統のカーネリアン(Carnelian)、鮮緑色のクリソプレーズ(Chrysoprase)の他、縞模様が顕著なものは瑪瑙(Agate)、着色が濃く不透明なものは碧玉（Jasper）と呼ばれます。

パワーストーンとしての意味・効果：
＜水晶(クォーツ/Quartz)＞
　水晶はその高い波動で私達の心身をよりクリアーな状態に導いてくれます。ネガティブなエネルギーを浄化し振動数を上昇させるとともに、他の次元と繋がり易くさせる働きもあります。
＜玉髄 (カルセドニー/Chalcedony)＞
　肉体や精神、感情と魂のエネルギーを調整して各々のバランスを取ってくれる石です。また博愛や善意を象徴する石でもあり、敵意や怒り、また鬱屈とした感情を和らげてくれる他、寛大さや共感性、受容性をも高めてくれるそうです。

▲▼　標本全体がスフェルライトの集合して出来た塊で、ポリヘドリッククォーツの特徴的な造形を贅沢に観察できます。

▲▼　独特の丸味とシャープさがブレンドされていて、とても不思議な感覚を受けます。白玉の様な純白の色合いで、表面はザラザラした何とも言えない質感をしています。画像右上部のこんがり焼けた様な絶妙な茶色に何故かとても惹き付けられます。

▲▼　特徴的な面を形作りながらぎゅうぎゅうに押し合っています。標本全体の周りも他の鉱物に覆われていたのでしょうか。

▲▼　はち切れんばかりのボリューム感です。右側の面に一際色濃いクリーム色の円形が浮き出ています。周囲を五角面の輪郭に沿ってカットされていますが、この円形が元々のスフェルライトの形状です。白餡の様なこの球状の芯が標本の随所に見られます。

▲▼　断面の中にもスフェルライトの綺麗な半円が描かれています。下画像、丁度芯の部分が抜け落ちて空洞が出来ています。

▲▼　上画像の茶色いモコモコした部分は、隙間が残ったため五角面を作らなかったスフェルライトの球形の表面に該当します。この上に微細な水晶の結晶が出来ていることもあります。下画像、茶色いスフェルライトの芯部分が今度は立体的に浮き出ています。何故こうなったのか不思議です。

▲▼　上画像、いざ探すとなかなか見付からなかった綺麗な五角形の面です。見れば見る程面白くて不思議な、ポリヘドリッククォーツの特異性と魅力を堪能できる大変優秀な標本だと思います。