Quartz, Riebeckite & Aegirine
Locality: Zagi Mountain, Hameed Abad Kafoor Dheri,
Peshawar, Khyber Pakhtunkhwa, Pakistan
Size: 50mm x 40mm x 34mm
Weight: 71g
商品説明:
クラックを境にブルーとスモーキーに分かれるリーベカイト入りの面白いザギマウンテンクォーツです。とても美しいブルーの見られるクオリティの高いDTです。エジリンもついています。
小さなDTを上からくわえ込ようにしてメインのDTが乗っています。全体にびっしりと細かいリーベカイトが内包されており、ブルークォーツになっている部分には集中的に大きめのリーベカイトが見られます。DTがいくつか合体してできたのかわかりませんが、クラックを境にスモーキーや淡いブルーなど、色合いが変わります。表面には沢山の小さな穴が開いており、他の鉱物の痕跡だと思われます。エジリンも内包されているものや表面に付着した小さなものはライトグリーン、外側に塊となってくっついているものは暗緑色をしています。エジリンがこのように伴われているものはザギの水晶でも珍しいかと思います。レコードキーパーやセルフヒールドなども楽しめて嬉しいですが、この透き通るようなネイビーブルーは本当に美しいです。変化や見所も多く、飽きのこない絶品だと思います。
産地のザギマウンテンは、パキスタンのトライバルエリアに位置する、小高い丘の様な小さな山です。実際には西側の山地一帯、少なくともカブール川沿いのワルサックダム近辺までは採掘地が広がっていると考えられます。レアアースが採掘されることで知られ、星葉石(Astrophyllite)やリーベック閃石(Riebeckite)、金紅石(Rutile)等を内包したヴァラエティに富んだ独特の色合いと形状の水晶が人気です。その他にバストネス石(Bastnasite)、蛍石(Fluorite)、ガドリン石 (Gadolinite)、ジェントヘルバイト(Genthelvite)、チタン鉄鉱(Ilmenite)、モナズ石(Monazaite)、パリス石 (Parisite)、ラブドフェン(Rhabdophane)、楔石(Titanite)、ベスブ石 (Vesuvianite)、ゼノタイム(Xenotime)、ジルコン(Zircon)など稀有な鉱物も産出します。周辺が危険な地域にあり政情も不安定であるため、研究がなかなか進まず未だに謎が多いそうです。
各鉱物の特徴:
<水晶(クォーツ/Quartz)>
肉眼で結晶の形状が確認できる石英のことを水晶といいます。実際には様々な種類や形状がありますが、透明度が高く六角柱状で三角形の錐面を持つのが一般的です。
<リーベック閃石(リーベカイト/Riebeckite)>
ナトリウムを主成分とするアルカリ角閃石の一種です。単斜晶形で色は黒〜灰・青色およびその中間色で、長柱状や針状、繊維状の結晶が主に広域変成岩中に産出します。繊維状の結晶はクロシドライト(Crocidolite)、マグネシウムに富むものは苦土リーベック閃石(Magnesioriebeckite)、マグネシウムとアルミニウムに富むものは藍閃石(Glaucophane)として分類されます。
<錐輝石(エジリン/Aegirine)>
ナトリウムと鉄を主成分とする輝石で、アルカリ火成岩中やそのペグマタイト中に多く産出します。ガラス光沢で暗緑色から黒が多く、マンガンを副成分として含有する亜種は赤褐色になります。柱状や針状の集合体を作るのが一般的です。
▲▼ クラックを境に綺麗に色が分かれています。
▲▼ セルフヒールドのワイルドな小さなDTがメインのDTに食い込むようにしてついています。
▲▼ 干渉やセルフヒールドによりこちらの面はざらついています。
▲▼ 美しいブルーのリーベカイトが内包されています。良く見るとかなり細かいものも大量に入っています。
▲ レインボーも綺麗に出ます。
▲▼ 上下からです。本当に不思議で面白いです。
▲▼ 長いリーベカイトが沢山入っています。表面付近の内外にパラパラと見られる緑色の短い内包物がエジリンです。
▲ クラックに沿って綺麗に色が変わっています。
▲ ブルーの錐面にレコードキーパーがあります。
▲ こちら側もクラックを境に微妙にブルーの色合いが変わっています。
▲ スモーキーの方までブルーのリーベカイトが伸びています。スモーキーの方もルーペで覗くと細かくて透明に近いリーベカイトがびっしりと入っています。
▲▼ とても美しい景色です。リーベカイトも宙に浮いているようで、まるで時が止まっているみたいです。エジリンも良いアクセントになって奥行きを与えています。いつまでも見ていたくなります。
▲▼ 繊維状のとても薄くて細いリーベカイトがびっしりと無数に入っているのがおわかりいただけるかと思います。
▲ こちらの暗緑色の塊もエジリンです。この様な形でザギのクォーツの表面上に結晶としてついているのは珍しいかもしれません。
▲▼ エジリンがこの辺りに集中してついています。水晶表面の不思議な形の小さな穴のほとんどはこのエジリンや他の鉱物の痕跡だと思います。